GOD BLESS "36th"
GOD BLESS "36th"
販売価格: 1,700円(税込)
商品詳細
インドネシア・ロック(プログレッシヴ・ロック)大御所GOD BLESS。
1973年から36年という歳月だけが醸し出せる、悠然と、懐深く、温もりのある音で包み込んでくれます。
2009年発表
収録曲
01.N.A.T.O 4:17
02.Prahara Timur Tengah 3:31
03.Kar'na Kuingin Kau Bahagia 4:10
04.Biarkan Hijau 3:46
05.Pudar 3:10
06.Jalan Pulang 5:26
07.Sahabat 3:13 God Bless
08.Syair Untuk Sahabat 4:21
09.Dunia Gila 3:55
10.Rock'n Roll Hidupku 3:15
「Cinta KecilのASIAN ROCK RISING vol.68」
の5曲目でDunia Gilaを紹介しております。
以下はFM yokohamaの番組『ROCK DRIVE』のブログ内コーナー「アジアン・ロック通信」用に書いた文章です。
=============================================================================
21世紀になってインターネットが普及し始めると、これまで見向きもされなかった、もしくは知り得なかった国々の情報が入手できるようになった。当然、マニアックに音楽を追求する者達は、その新たなツールを積極的に使いこなし、自己の知的欲求を満たしていくその過程で、いくつもの発見と驚きを体験したはずだ。
たとえば、インドネシアもその一つだろう。この10年間、インドネシアの70年代ロックのレコードやカセット・テープは世界中のマニア垂涎の的となり、一気に値段も高騰し、インドネシア国内からその殆どが持ち出されてしまったといっても過言ではない状況だ。つまり、そのくらい魅力的な音楽性を彼らが持っていたということだろう。
ただ、現状を見てみると、当時のミュージシャンの一部は音楽業界に残っていたとしても、残念なことに当時のバンド名のままシーンに残っている者達は殆ど存在しない。ただ一つのバンドを除いては。
その名は、GOD BLESS。1973年の結成以来、数多のメンバー・チェンジと多くの活動休止期間がありつつも、インドネシアン・ロックの王者として君臨してきた強者だ。
2009年、生ける伝説とも言われる彼らが、新作をリリースするという情報が入ってきた。このニュースは、彼らを愛するファンにとっては、もの凄い喜びであると同時に不安もあったはずだ。前作をリリースしたのが1997年。すでに12年もの時が経過している。一体、どんな音で彼らは21世紀のインドネシア音楽界に乗り込んでくるのか。私なんぞは、失礼ながら彼らの年齢的な部分も含めていろいろと心配だった。
結成から36年目に放った、新作のタイトルは『36th』。ファースト・アルバムの頃と同じロゴに戻したバンド名とタイトルだけのシンプルなジャケット。この簡潔さの中に何かしら彼らの強い意志を感じとることはできないだろうか。
そして、世に放たれた肝心の音はというと、こちらの心配などよそに、ブランクや今の時代への迎合なんかをまったく感じさせないGOD BLESSそのものの音をアルバムの最初から最後まで貫き通している。彼らの場合、シンフォな曲でも、ファンクな曲でも、そしてロックンロールをプレイしても、すべてがGOD BLESSであり、それはまた、インドネシア・スタイルのロックそのものなのである。よって、あえて欧米のプログレッシヴ・ロック・バンドを引き合いに出す気にはならない。
これまでリリースしてきたアルバムは今作を含めて6枚。途中、メタルよりの音作りをした時期もあったが、比較するならば、前作に近い、ゆったりと壮大な雰囲気の楽曲が並ぶ。ただ、メンバーが「多くの努力と様々なアイデアを詰め込んだ」と言っているとおり、前作よりもヴァラエティに富み、約40年という音楽活動の中で培ってきたアイデアが十分に活かされているのがわかる。長い年月をかけて熟成された音楽家の才能は、未だに芳しく花開いているのだ。
『36th』は郷愁とも言える静かな感動を呼び起こす。ちょっぴりワルだけれども、優しくて、芯があり、でっかく包容力のある音を聴いていると、暮れなずむ空の下、子供の頃に見上げた父親像のようで、その懐へ飛び込んで行ったあの日を思い出す・・・。などと勝手に自分の記憶と経験をドラマティック書き換えて演出してみたくもなろうというもの。
最後に、誰もが言うことだが、私も感謝と敬意を込めて言わせてもらう。
May God Bless GOD BLESS!
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1973年から36年という歳月だけが醸し出せる、悠然と、懐深く、温もりのある音で包み込んでくれます。
2009年発表
収録曲
01.N.A.T.O 4:17
02.Prahara Timur Tengah 3:31
03.Kar'na Kuingin Kau Bahagia 4:10
04.Biarkan Hijau 3:46
05.Pudar 3:10
06.Jalan Pulang 5:26
07.Sahabat 3:13 God Bless
08.Syair Untuk Sahabat 4:21
09.Dunia Gila 3:55
10.Rock'n Roll Hidupku 3:15
「Cinta KecilのASIAN ROCK RISING vol.68」
の5曲目でDunia Gilaを紹介しております。
以下はFM yokohamaの番組『ROCK DRIVE』のブログ内コーナー「アジアン・ロック通信」用に書いた文章です。
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21世紀になってインターネットが普及し始めると、これまで見向きもされなかった、もしくは知り得なかった国々の情報が入手できるようになった。当然、マニアックに音楽を追求する者達は、その新たなツールを積極的に使いこなし、自己の知的欲求を満たしていくその過程で、いくつもの発見と驚きを体験したはずだ。
たとえば、インドネシアもその一つだろう。この10年間、インドネシアの70年代ロックのレコードやカセット・テープは世界中のマニア垂涎の的となり、一気に値段も高騰し、インドネシア国内からその殆どが持ち出されてしまったといっても過言ではない状況だ。つまり、そのくらい魅力的な音楽性を彼らが持っていたということだろう。
ただ、現状を見てみると、当時のミュージシャンの一部は音楽業界に残っていたとしても、残念なことに当時のバンド名のままシーンに残っている者達は殆ど存在しない。ただ一つのバンドを除いては。
その名は、GOD BLESS。1973年の結成以来、数多のメンバー・チェンジと多くの活動休止期間がありつつも、インドネシアン・ロックの王者として君臨してきた強者だ。
2009年、生ける伝説とも言われる彼らが、新作をリリースするという情報が入ってきた。このニュースは、彼らを愛するファンにとっては、もの凄い喜びであると同時に不安もあったはずだ。前作をリリースしたのが1997年。すでに12年もの時が経過している。一体、どんな音で彼らは21世紀のインドネシア音楽界に乗り込んでくるのか。私なんぞは、失礼ながら彼らの年齢的な部分も含めていろいろと心配だった。
結成から36年目に放った、新作のタイトルは『36th』。ファースト・アルバムの頃と同じロゴに戻したバンド名とタイトルだけのシンプルなジャケット。この簡潔さの中に何かしら彼らの強い意志を感じとることはできないだろうか。
そして、世に放たれた肝心の音はというと、こちらの心配などよそに、ブランクや今の時代への迎合なんかをまったく感じさせないGOD BLESSそのものの音をアルバムの最初から最後まで貫き通している。彼らの場合、シンフォな曲でも、ファンクな曲でも、そしてロックンロールをプレイしても、すべてがGOD BLESSであり、それはまた、インドネシア・スタイルのロックそのものなのである。よって、あえて欧米のプログレッシヴ・ロック・バンドを引き合いに出す気にはならない。
これまでリリースしてきたアルバムは今作を含めて6枚。途中、メタルよりの音作りをした時期もあったが、比較するならば、前作に近い、ゆったりと壮大な雰囲気の楽曲が並ぶ。ただ、メンバーが「多くの努力と様々なアイデアを詰め込んだ」と言っているとおり、前作よりもヴァラエティに富み、約40年という音楽活動の中で培ってきたアイデアが十分に活かされているのがわかる。長い年月をかけて熟成された音楽家の才能は、未だに芳しく花開いているのだ。
『36th』は郷愁とも言える静かな感動を呼び起こす。ちょっぴりワルだけれども、優しくて、芯があり、でっかく包容力のある音を聴いていると、暮れなずむ空の下、子供の頃に見上げた父親像のようで、その懐へ飛び込んで行ったあの日を思い出す・・・。などと勝手に自分の記憶と経験をドラマティック書き換えて演出してみたくもなろうというもの。
最後に、誰もが言うことだが、私も感謝と敬意を込めて言わせてもらう。
May God Bless GOD BLESS!
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