DARK HELM "Persepolis" CD-R
DARK HELM "Persepolis" CD-R
販売価格: 1,300円(税込)
商品詳細
時は今から遡ること2500年前。ペルシアの偉大なる王であり、ペルシア帝国創始者Cyrusが本来自分の物であった帝国を取り戻す為の戦いの記録。史実を綿密に辿り、そこに独自のアレンジを施したドラマ性のある物語を加味させて展開するコンセプト・アルバム。
アンビエント要素にポリリズミックでヘヴィなリフとオリエンタルなスケール。プログレッシヴなデスコア要素に絡み付くサントゥーラ等の伝統楽器の音色。聴く者は古代アケメネス朝ペルセポリスへと時空を超えた旅に出ることとなる。
メンバーからの一言
「DARK HELM brings together the brutality of deathcore with the ambient sound scapes of traditional world music and copious amounts of storytelling.」
2011年リリース。
CD-R仕様。
収録曲
01. 539 B.C. 2:12
02. Warcry 4:36
03. Sands Within 4:22
04. Cymbeline 5:36
05. Persepolis 2:24
06. Borrowed Time 4:06
07. Jaffar 3:54
08. Cyrus 5:00
09. Origins I (The Prophecy) 4:34
10. Origins II (Endings) 4:23
11. III 2:42
以下はFM yokohamaの番組『ROCK DRIVE』のブログ内コーナー「アジアン・ロック通信」用に書いた文章です。
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NILEのようなバンドを引き合いに出すまでもなく、史実をテーマに、それも中近東辺りのものを扱ったアルバムだと何故にこうも興味を惹かれてしまうのか。
今回は、インドのDARK HELMというオリエンタル要素を盛り込んだプログレッシヴ・デスコアに触れてみよう。
バンドの結成は2008年。それまでBRAIN SEIGE、DRAKEN、NATHREZIMといったバンドで活動してきたメンバーが互いに共通の音楽性を感じて結成したのが始まりであるが、現在残っているオリジナルメンバーは、元BRAIN SEIGEのMohanish(ギター)とAniketh(キーボード)だけで、Ravish(ヴォーカル)、Clint(ギター)、Shubhrayu(ベース)、Ninad(ドラム)が新たに加わっている。彼らはDARK HELMとしてだけではなく、各々がサイド・プロジェクト、スタジオ・プロジェクトにも携わっており、常に音楽に接しているようだ。
ここで少しメンバーの言葉を借りて各プレイヤーについて簡単に触れておく。
Mohanish Deshmukh(ギター)
型にはまらないギタリスト。ポリリズムなグルーヴやエキゾチックなスケールを使用。バンドのプロデューサーであり、自らが設計したEthereal Tracks Studioのエンジニア。歌詞も手掛ける。好んで聴くのは、LAMB OF DOG、PANTERA、BORN OF OSIRIS、MESHUGGAH、PORTISHEAD、TOOL、BONOBO、KARNIVOOL、SYSTEM OF A DOWN、GOD IS AN ASTRONAUT等。
Clinton Moniz(ギター)
バンドの要であり、バンドの持ち味を決めている。あらゆる楽器が演奏出来、学校で教鞭をとっているほど。ハーモニーやコード進行、音の区切りや繋ぎ方のほとんどを手掛けて、楽曲の仕上げとまとめ役。 好んで聴くのは、ALL SHALL PERISH、THE DEVIL WEARS PRADA、RINGS OF SATURN、REHAB、ALTER BRIDGE、RISE AGAINST、THREE DAYS GRACE等
Shubhrayu De (Bass)
テクニカル・デス・メタルに入れ込み、Alex Webster(CANNIBAL CORPSE) に心酔している。バンドに加入したのは遅く、アルバム制作の途中からだが、DARK HELMが欲していたテクニカルで速いベースの音を見事にこなした。 好んで聴くのは、THE FACELESS、LIMP BIZKIT、OBSCURA、CANNIBAL CORPSE、JOB OFR A COWBOY、KORN等。
Raveesh Salelkar (ヴォーカル)
のんびりした”愛と平和”の男。曲作りから一歩距離を置いてバンドの楽曲全体を眺めており、彼の立ち位置から見た意見がアルバムを大きく左右する。また、一度スタジオに入れば、ワーカホリックに豹変して、完璧を追求する。 好んで聴くのは、SHPONGLE、TOOL、YOUNGER BROTHER、TEXTURES、SYSTEM OF A DOWN、AFTER THE BURIAL、VEIL OF MAYA等。
Aniketh Shankar (キーボード)
彼はDr. Genius。古典的なトレーニングを受けており、誰かが差し出すどんな楽器もわずか数時間で操ってみせるだろう。メンバーの頭に浮かんだ音を具体化する事が出来てしまう。音楽は何だって聴く。
Ninad Ingulkar (ドラム/タブラ)
ダイナミック!彼を表す言葉はこれに尽きる。プログレッシヴなドラム・ライン、ブラスト・ビート、正確なキック、そして多彩なシンバル・ワークが彼のドラム・スタイルを形作っている。また、タブラの訓練も受けている。 好んで聴くのは、PORCUPINE TREE、OPETH、PERIPHERY、KATATONIA、RUSKO、SOUND AVTAR、THE ALGORITHM等。
そんな彼らが集まって作り上げたのが『PERSEPOLIS』(2011年)。ペルセポリスは現在のイランにあり、世界遺産にもなっているので、ご存知の方も多いかとは思うが、ここで取り上げられているのは、古代アケメネス朝、ペルシア帝国創始者であるCyrusを主人公とした物語。そのCyrusが、本来自分の物であるはずだった帝国を取り戻す為の戦いを描いている。史実に基づく部分と創作とが入り交じっているようだが、メンバーはこの物語を書く為に、いわばタイム・トラベルをする必要があり、多くの歴史的な記述に目を通すことになったと語っている。
サウンドはアンビエントなサウンド・スケープ、オリエンタルなフレーズ、サントゥールやタブラといった伝統楽器のフレーズを取り入れたプログレッシヴなデスコアといったところだろうか。これが壮大な物語のストーリー性と相まって劇的な躍動感のあるアルバムに仕上がっている。これなら、世界のあらゆる国々からポジティヴな反応をもらっているというもの頷けるし、普段あまりデスコアを聴かない人たちにも楽しめる要素は十分ある。
インドはバンドの数もかなり増えてきたが、凝り性のミュージシャンも多いようで、綿密な準備による緻密な作品を送り出すDARK HELMのようなバンドも少なくない。彼らはPuneというどちらかというと、インドでもメタル・シーンとしては小規模の地域出身なのだが、その存在は、インド全体のシーンの底上げも立派に果たしている。
DARK HELMのメンバーは、早ければ、今年の終わり頃に新たな作品を発表する可能性もあると言っていたが、今後彼らは、さらに魅力的な作品をもって注目を集めていくバンドになると思われる。
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アンビエント要素にポリリズミックでヘヴィなリフとオリエンタルなスケール。プログレッシヴなデスコア要素に絡み付くサントゥーラ等の伝統楽器の音色。聴く者は古代アケメネス朝ペルセポリスへと時空を超えた旅に出ることとなる。
メンバーからの一言
「DARK HELM brings together the brutality of deathcore with the ambient sound scapes of traditional world music and copious amounts of storytelling.」
2011年リリース。
CD-R仕様。
収録曲
01. 539 B.C. 2:12
02. Warcry 4:36
03. Sands Within 4:22
04. Cymbeline 5:36
05. Persepolis 2:24
06. Borrowed Time 4:06
07. Jaffar 3:54
08. Cyrus 5:00
09. Origins I (The Prophecy) 4:34
10. Origins II (Endings) 4:23
11. III 2:42
以下はFM yokohamaの番組『ROCK DRIVE』のブログ内コーナー「アジアン・ロック通信」用に書いた文章です。
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NILEのようなバンドを引き合いに出すまでもなく、史実をテーマに、それも中近東辺りのものを扱ったアルバムだと何故にこうも興味を惹かれてしまうのか。
今回は、インドのDARK HELMというオリエンタル要素を盛り込んだプログレッシヴ・デスコアに触れてみよう。
バンドの結成は2008年。それまでBRAIN SEIGE、DRAKEN、NATHREZIMといったバンドで活動してきたメンバーが互いに共通の音楽性を感じて結成したのが始まりであるが、現在残っているオリジナルメンバーは、元BRAIN SEIGEのMohanish(ギター)とAniketh(キーボード)だけで、Ravish(ヴォーカル)、Clint(ギター)、Shubhrayu(ベース)、Ninad(ドラム)が新たに加わっている。彼らはDARK HELMとしてだけではなく、各々がサイド・プロジェクト、スタジオ・プロジェクトにも携わっており、常に音楽に接しているようだ。
ここで少しメンバーの言葉を借りて各プレイヤーについて簡単に触れておく。
Mohanish Deshmukh(ギター)
型にはまらないギタリスト。ポリリズムなグルーヴやエキゾチックなスケールを使用。バンドのプロデューサーであり、自らが設計したEthereal Tracks Studioのエンジニア。歌詞も手掛ける。好んで聴くのは、LAMB OF DOG、PANTERA、BORN OF OSIRIS、MESHUGGAH、PORTISHEAD、TOOL、BONOBO、KARNIVOOL、SYSTEM OF A DOWN、GOD IS AN ASTRONAUT等。
Clinton Moniz(ギター)
バンドの要であり、バンドの持ち味を決めている。あらゆる楽器が演奏出来、学校で教鞭をとっているほど。ハーモニーやコード進行、音の区切りや繋ぎ方のほとんどを手掛けて、楽曲の仕上げとまとめ役。 好んで聴くのは、ALL SHALL PERISH、THE DEVIL WEARS PRADA、RINGS OF SATURN、REHAB、ALTER BRIDGE、RISE AGAINST、THREE DAYS GRACE等
Shubhrayu De (Bass)
テクニカル・デス・メタルに入れ込み、Alex Webster(CANNIBAL CORPSE) に心酔している。バンドに加入したのは遅く、アルバム制作の途中からだが、DARK HELMが欲していたテクニカルで速いベースの音を見事にこなした。 好んで聴くのは、THE FACELESS、LIMP BIZKIT、OBSCURA、CANNIBAL CORPSE、JOB OFR A COWBOY、KORN等。
Raveesh Salelkar (ヴォーカル)
のんびりした”愛と平和”の男。曲作りから一歩距離を置いてバンドの楽曲全体を眺めており、彼の立ち位置から見た意見がアルバムを大きく左右する。また、一度スタジオに入れば、ワーカホリックに豹変して、完璧を追求する。 好んで聴くのは、SHPONGLE、TOOL、YOUNGER BROTHER、TEXTURES、SYSTEM OF A DOWN、AFTER THE BURIAL、VEIL OF MAYA等。
Aniketh Shankar (キーボード)
彼はDr. Genius。古典的なトレーニングを受けており、誰かが差し出すどんな楽器もわずか数時間で操ってみせるだろう。メンバーの頭に浮かんだ音を具体化する事が出来てしまう。音楽は何だって聴く。
Ninad Ingulkar (ドラム/タブラ)
ダイナミック!彼を表す言葉はこれに尽きる。プログレッシヴなドラム・ライン、ブラスト・ビート、正確なキック、そして多彩なシンバル・ワークが彼のドラム・スタイルを形作っている。また、タブラの訓練も受けている。 好んで聴くのは、PORCUPINE TREE、OPETH、PERIPHERY、KATATONIA、RUSKO、SOUND AVTAR、THE ALGORITHM等。
そんな彼らが集まって作り上げたのが『PERSEPOLIS』(2011年)。ペルセポリスは現在のイランにあり、世界遺産にもなっているので、ご存知の方も多いかとは思うが、ここで取り上げられているのは、古代アケメネス朝、ペルシア帝国創始者であるCyrusを主人公とした物語。そのCyrusが、本来自分の物であるはずだった帝国を取り戻す為の戦いを描いている。史実に基づく部分と創作とが入り交じっているようだが、メンバーはこの物語を書く為に、いわばタイム・トラベルをする必要があり、多くの歴史的な記述に目を通すことになったと語っている。
サウンドはアンビエントなサウンド・スケープ、オリエンタルなフレーズ、サントゥールやタブラといった伝統楽器のフレーズを取り入れたプログレッシヴなデスコアといったところだろうか。これが壮大な物語のストーリー性と相まって劇的な躍動感のあるアルバムに仕上がっている。これなら、世界のあらゆる国々からポジティヴな反応をもらっているというもの頷けるし、普段あまりデスコアを聴かない人たちにも楽しめる要素は十分ある。
インドはバンドの数もかなり増えてきたが、凝り性のミュージシャンも多いようで、綿密な準備による緻密な作品を送り出すDARK HELMのようなバンドも少なくない。彼らはPuneというどちらかというと、インドでもメタル・シーンとしては小規模の地域出身なのだが、その存在は、インド全体のシーンの底上げも立派に果たしている。
DARK HELMのメンバーは、早ければ、今年の終わり頃に新たな作品を発表する可能性もあると言っていたが、今後彼らは、さらに魅力的な作品をもって注目を集めていくバンドになると思われる。
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